職場で悪口ばかり聞かされるときは?——同意せずに会話を終える返し方

窓際に椅子が並ぶ職場の休憩スペース お悩みへのお返事

こんにちは、管理人の『そら』です。

休憩中や仕事の合間に、誰かの悪口ばかり聞かされる。うなずけば同意したように見えそうで、否定すると空気が悪くなりそうで、返事に困ることがあります。

そんなときは、相手への評価を付け足さず、「私には事情が分からなくて。そろそろ戻りますね」と会話を区切る方法があります。

「そうですよね」と合わせないと、今度は自分が悪く言われそうで怖いです。

そら
そら

明日も会う相手だと、返事に迷いますよね。
「そろそろ戻りますね」だけなら言えそうでしょうか。

この記事では、悪口に同意せず会話を終える例文を紹介します。自分が悪口の対象になったときなど、相談を考えたい場面も取り上げます。

職場で悪口ばかり聞かされても、無理に同意しなくてよい

「あの人って、感じが悪いと思わない?」と聞かれても、その場で賛成か反対かを決めなくてかまいません。事情を知らないなら、そのまま「私には分かりません」と答えられます。

厚生労働省「あかるい職場応援団」に掲載された「相互尊重」の解説でも、意見と事実を分け、自分も相手も尊重しながら考えを伝える姿勢が紹介されています。

以下の返答例は、その考え方を参考に、この記事で場面に合わせて作ったものです。

「その場にいなかったので、私には分かりません。すみません、○○の作業に戻りますね」

自分が見ていない場面について聞かれたときの例です。「私には事情が分からなくて」など、状況に合う言葉へ変えてください。話を区切る理由をいくつも考えず、戻る作業を一つ伝える形にしておくと使いやすくなります。

ただし、どんな返事でも相手の受け取り方までは決められません。同意を迫られたり、断ったあとに嫌がらせを受けたりする場合の相談先は、後半で紹介します。

最初に「仕事の相談」と「人への悪口」を分ける

不満のある話が、すべて悪口とは限りません。「引き継ぎが届かなくて困っている」という話なら、何が足りないのかを確認できます。

人柄の決めつけや私生活のうわさが続くときは、話題に加わらず会話を終えることを考えましょう。次の表は、対応を考えるための例です。

話の種類内容例聞き手がすること
仕事上の問題引き継ぎが届かない、期限に間に合わない困っている事実を整理し、担当者や相談できる上司への確認を提案する
人への評価や決めつけ「感じが悪い」「使えない」評価を付け足さず、会話を区切る
私生活のうわさ家族、健康、交際などの未確認情報詳しく聞き出さず、雑談として広めない
自分への攻撃侮辱、仲間外し、うわさの拡散覚えている言葉や出来事を記録し、相談する

人物への決めつけやうわさに同意を求められたら、返事を控えて会話を区切る目安にできます。

ハラスメントなどの被害を打ち明ける話は、この表だけで悪口と決めつけないでください。「どうしたいか」「誰になら相談できそうか」を確かめる対応もあります。聞き手が真偽を証明してからでなければ相談できない、ということではありません。

悪口に同意せず、会話を終える返し方

話しかけられたとき、意見を求められたとき、仕事へ戻りたいとき。それぞれの場面に合わせて、言えそうな一文を選んでください。順番にすべて言う手順ではありません。

仕事の困りごとを話されたら、その内容を受け止める

引き継ぎや仕事の分担など、相手が困っている内容を話したときは、そこだけを受け止められます。

「その件で困っていたんですね」

「その人はひどいですね」と人物への評価を足さず、相手が話した困りごとに返事をする例です。困っている内容が分からないときは、無理に共感の言葉を作らず、次のように答えられます。

「どう思う?」には、自分が分かる範囲で答える

「私はその場にいなかったので、何とも言えません」

その場を見ていたなら、知っていることまで否定せず、話を狭めます。

「締め切りに遅れたことは知っていますが、理由までは分かりません」

「感じが悪い」「いつもそうだよね」といった評価には加わらず、自分が確かめられたことだけを伝える形です。

仕事の問題なら、具体的な確認へ戻す

「引き継ぎの件なら、担当の方に確認してみませんか」

解決が必要な話は、困っている点と確認先に絞ります。相手が上司への相談をためらっているときは、すぐに動けない事情もあるかもしれません。相談を望まないことだけで、悪口だと決めつけないでください。

あなたが本人への確認や仲裁を引き受ける必要はありません。自分にできる範囲を超えるときは、別の担当者や相談窓口を考えましょう。

会話を終えたいときは、戻る作業を伝える

「すみません、○○の作業に戻りますね」

席を立てない場面なら、そう伝えてから資料や画面へ視線を戻します。休憩中なら、「少し外の空気を吸ってきますね」など、実際に取る行動を伝える方法もあります。

「あとで聞きます」と添えるのは、続きも聞くつもりがあるときに限りましょう。休憩を切り上げて働くことを、毎回の逃げ道にしなくてもかまいません。

相手が怖い、断ると不利益がありそうだと感じるときは、はっきり言い返すことより、安全に距離を取れる方法を優先してください。同意を迫られること自体を、相談できる上司や窓口に話すこともできます。

「ここだけの話」と巻き込まれたとき

「ここだけの話ね」と言われると、断りづらくなります。

そら
そら

いつものうわさ話が始まったら、「詳しい話は聞かないでおきますね」と区切る言い方もあります。

「内緒にして」と言われただけでは、うわさ話なのか、本人の大切な相談なのかは分かりません。いつもと同じ私生活のうわさや人物批判だと分かった段階で、聞く範囲を決めましょう。

「その方の私生活の話は、聞かないでおきますね」

すでに聞いてしまった内容には、自分の推測を足さず、ほかの人への話題にしないようにします。自分から「誰にも言わないから」と詳しく聞き出すと、さらにうわさを聞くことにもつながります。

「○○さんがあなたの悪口を言っていたよ」と、話題の本人へそのまま伝え直すことも慎重に考えてください。知らせたほうがよいと思っても、内容を広めたり、相手を傷つけたりする場合があります。

嫌がらせやハラスメントを打ち明けられたときは、話し手の希望に配慮し、相談先を一緒に確認する方法があります。相談に迷う聞き手自身も、個人が特定される情報を控えて窓口へ相談できます。差し迫った危険がある場合は、秘密の約束より安全の確保を優先してください。

自分が悪口の対象になったときや、聞く負担が続くときは相談する

自分への侮辱や、うわさによる仕事への支障があるときは、返し方だけで対応し続けないでください。自分が標的でなくても、悪口への同意を繰り返し求められて困っていることを相談できます。

厚生労働省「あかるい職場応援団」の「悩んでいる方」でも、起きたことの記録や、社内外への相談が案内されています。メモを残すなら、覚えている範囲で次の点を整理しましょう。

  • いつ、どこで起きたか
  • 誰が、どのような言葉や行動をしたか
  • その場にいた人は誰か
  • 仕事や心身にどのような影響が出ているか
  • すでに相談していれば、相手・日時・対応内容

自分が直接見聞きしたことと、人から伝え聞いたことは分けて書きます。記録が十分にそろっていなくても相談できます。

厚生労働省は、職場のパワーハラスメントを、①優越的な関係を背景とした言動、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの、③労働者の就業環境が害されるもの、の三つをすべて満たすものと説明しています。優越的な関係には、状況によって同僚などとの関係も含まれます。
パワーハラスメントの定義

該当するかどうかは個別の事情によります。自分で結論を出す前でも、困っていることを窓口に話してください。

社内では、相談できる上司、人事・総務、社内相談窓口、労働組合などを考えられます。上司自身が関わっている場合は、別の担当者や社外の窓口を選んでください。

総合労働相談コーナーでは、いじめ・嫌がらせやパワハラを含む労働問題について、面談や電話による無料相談を受け付けています。近くの窓口の連絡先や開庁時間はリンク先で確認できます。

私生活への質問や言いふらしに困っている場合は、職場でプライベートを話したくないときの返し方も参考にしてください。

眠れない、食べられないなどの不調が続く場合や、日常生活に支障が出ている場合は、産業医や医療機関にも相談してください。気持ちを誰かに話したいときは、働く人や家族などを対象とする「こころの耳」の相談窓口もあります。

聞いた悪口が頭から離れないときは、短いメモでいったん区切る

悪口を聞いたあと、「本当だったのかな」「次は自分が言われるかも」と、会話を何度も思い返してしまう日もあるでしょう。

頭の中を整理したいときは、次の三つを短く書く方法があります。

  1. 起きたこと:休憩中、同僚への悪口を聞かされた
  2. 自分の対応:返事に困って黙っていた
  3. 次にすること:「そろそろ戻りますね」と言ってみる

うまく返せなかった日も、そのまま書けます。これは、次の対応を考えるためのメモです。嫌がらせなどの相談に使う記録は、前の章の項目に沿って別に残してください。

書き終えたら、メモを閉じてお茶を飲むなど、次にすることを一つ選んでみましょう。書くことでかえってつらくなるなら、無理に続けず、誰かに話す方法を選んでください。

悩み相談を聞く負担が職場以外でも続いているなら、人の悩みを聞くのに疲れたときの区切り方も読んでみてください。

最後に

悪口を聞かされて返事に迷ったときは、人への評価を付け足さず、会話を終える一言を選ぶことから考えてみませんか。

「私には事情が分からなくて。そろそろ戻りますね」。自分が口に出せそうな言葉に直しておくのも一つです。

それでも同意を迫られたり、自分への攻撃が起きたりするときは、言い方の工夫だけで何とかしようとせず、社内外の相談先へ困っていることを伝えてください。

職場で返事に迷った場面があれば、人の名前や勤務先が分からない形で、お便りポストへお寄せください。個別の返信はお約束できませんが、今後の記事づくりの参考として読ませていただきます。

参考資料


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つらさが強く、すぐに誰かと話したい場合は、厚生労働省「まもろうよ こころ」に掲載されている電話・SNSの相談窓口をご利用ください。

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